レンタサイクルで京都・夏

この4月に長男が京都市左京区に下宿したので2泊3日で遊びに行ってきました。今回は名古屋から東海道線で(新幹線を使わずに)往復し、京都ではレンタサイクルで移動することにしました。

インターネットの乗換案内サイトで電車の乗り継ぎを調べると「大垣では3分で乗換えできるのかな」と心配な部分もありましたが、実際には予定通り乗り継いで京都に到着。インターネットも便利だけど、日本の鉄道会社の定刻運行も立派です! 自宅の最寄駅から出町柳まで3時間、3千円で到着しました。新幹線だと片道6千円かかるので、差額でおいしいものでも食べましょう。

さて、JR京都駅から京阪電車に乗り継ぐには、JR奈良線で一駅の東福寺で乗り換えないといけないらしい。若干東に戻ることになるので億劫ですが仕方ありません。「東福寺ってどんなところだろう?」と思いつつ、京阪電車で出町柳に向かいました。


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今回の旅の起点が出町柳。

出町柳駅5番出口を出て、叡山電鉄改札脇のロッテリア北側に「かりおん」というレンタサイクルショップがあるので、そこで借りました。7:30〜21:00までの当日であれば500円ですが、翌日いっぱい借りたいのでプラス750円で計1,250円に保証金2,000円を足して3,250円払いました。保証金は自転車返却時に返してもらいます。さて、荷物を前かごに突っ込んで、あたりを散策しながら長男の下宿を目指します。

出町柳から今出川通を東へ行くと百万遍交差点。北西から南東を向くと大文字山と京都大学が見えます。

ごらんのとおり、好天に恵まれたのはうれしいのですが、かなり暑いです。日焼けしそう。

出町柳から北へ走る「叡電」。1両編成がかわいい!

こうして目の前を通過するのを見ているときは何とも思わなかったのですが、夜中に下宿の屋上で涼んでいるときに叡電の通過音を聞いて違和感を覚えました。あ、そうか。「カタカタっ」で終わってしまうからだ。幼い頃に聞いていた阪急箕面線ですら「カタカタっ、カタカタっ、カタカタっ、カタカタっ」と4回、つまり4両あったのです。それが1両しかないため、あまりにあっさりしているのにびっくりしたのです。(笑)

叡電は、森見登美彦の小説にも登場します。

出町柳の西側で、高野川と賀茂川が合流して鴨川になります。その中州にあるのが「糺の森」と下鴨神社。糺の森の小川の畔ではささやかな涼が得られます。森見登美彦の小説では、狸の住処になっています。
メインの京都観光サイクリングは翌日にして、1日目、すこし日が傾いてきたところで、長男と自転車に乗って三条へ向かいます。目当ては、アニメ「けいおん!」の楽器屋さんの元になったJEUGIA(じゅうじや)と先斗町です。出町柳から鴨川沿いを下って三条に近づくと人も車も増えて、自転車でも動きにくいため、自転車を置いて三条のアーケード街に入ります。さすが繁華街。明るくにぎやかです。

写真左がJEUGIAですが、楽器店というよりCDショップみたい。店内では「けいおん!」グッズも販売してました。

先斗町は高瀬川沿いより1本鴨川沿いの通りを北から南へ歩きました。

やはり日が暮れてからのほうが雰囲気があります。長男は「敷居の高そうな店ばっかりだね」。出世したら豪遊してください。

帰りは、鴨川の河原を上っていきました。三条から出町柳まで10分ちょっとかな。

京都は観光地だからか、河原もゴミなどなく、きれいで気持ちいい。空も広い!

この日の夕食は、今出川通の京大農学部そばにある「カフェ・コレクション」。学生街なのでボリューム満点で有名らしいのですが、四角いアンチョビ・ピザとペペロンチーノ・スパゲティの量はふつうでした。デザートにパウンドケーキ(ラムレーズンとオレンジ)をいただきました。ここも森見登美彦の小説に登場します。

翌日7時半起床、8時すぎに出発。長男が「二条城に行きたい」というので、今出川通を(京都御所をかすめて)西へ向かい、堀川通を南へ下って、二条城から南禅寺。哲学の道を通って銀閣寺というルートを考えていたのですが、出発後、わたしの一存で「北野天満宮と金閣寺まで足を伸ばそう!」。「金閣・銀閣・南禅寺&二条城ツアー」に決定しました。

地図を見ると遠く感じますが、出町柳から北野天満宮まで3.5km。自転車で30分ほどで到着しました。

長男は「単位が取れるようにお願いする」と言ってますが、昨年大学入試の前日に合格祈願した御礼が先ではないでしょうか。

絵馬がたくさん掛けてあります。神様も大変です。

「神頼みもいいけど、天は自ら助くる者を助くっていうでしょ」
「それ、キリスト教じゃないの?」
「スマイルズだと思うけど」

北野天満宮から北へすこし行けば金閣寺です。ずっと上り坂ですが、さほど苦にはなりません。

金閣寺の駐車場で休憩中。手前がレンタサイクルで、奥が長男の自転車。どちらも変速機はありません。

一体何年ぶりだろう。久しぶりの金閣寺(鹿苑寺)。相変わらず派手です。

ここで今年初めて蝉の声を聞きました。

金閣寺駐車場から西の大文字山が見えます。

京都市内の歩道は広かったり狭かったり。歩道を通れなくて車道に出るときは要注意。左車線はタクシーがすり抜けていきます。

京都市内の移動は、通りの名前を覚えておけば簡単です。たとえば、金閣寺から二条城に向かうには「西大路通を下って丸太町通を左折」と覚えておけば迷うことはありません。ましてや観光スポットであれば、近くには案内板があります。そして、千本通を過ぎたら右手に二条城があります。といっても天守閣は残っていないので名古屋城のように遠くから見えるわけではありません。

二条城には南東角の東大手門が入口になっています。自転車を停めるにも1台200円+入城料600円=計800円。たとえ自転車でも観光地巡りはお金がかかります。徳川慶喜が40藩の重臣を招集し大政奉還を諮問したのが、ここ二の丸御殿の大広間です。(屋内は撮影禁止)

京都御所の中を見たことのある長男いわく「やっぱり武士よりも朝廷のほうがお金持ちだったんだね」。

今日は空と雲がきれい! いかにも夏の空です。

このあと、北側の本丸御殿を見学して、天守閣跡地へ上ります。そこから見える堀が、ここは城だったことを教えてくれます。

長男は「堀の水はどうしてこんな緑色してるんだろ?」「この石垣を積むのは大変だったろうなぁ」。なんであれ、思うことがあるというのは結構なことです。学問は書物の中だけにあるわけではありません。自然でも絵画でも「本物」(実物)を見ることが大事。疑問は自分で調べてね。

二条城を出て、御池通を東へ。烏丸御池交差点はビジネス街のど真ん中。立派な商業ビルにしか見えない京都市立御池中学校、京都市役所を過ぎると鴨川を渡り、すぐ南の三条通を東へ。三条神宮道交差点で左折したところ、正面に平安神宮の大鳥居が見えました。

現在の平安神宮は、明治時代に作られたミニチュアだと知ってから有り難みを感じなくなったので、右折して京都市動物園の南側を東へ進んで南禅寺の境内に入ります。

有名な南禅寺の三門。TVドラマのロケでもよく使われます。今回は階段で上ってみました。南禅寺は無料ですが三門に上るのは有料です。

階段がかなり急なのでお子さんと年配の方はご注意ください。それと長身の方は頭上注意!

他に、知恩院と東福寺の三門も有名だそうです。

三門の南東角から西を見たところ。すごく見晴らしがいい。周囲がぐるっと廊下になっているのですが、それが外側に向かって傾いているのを長男は怖がってました。
琵琶湖疎水の「水路閣」です。ふつうの川は南に向かって流れているのに、哲学の道の疎水同様、北に向かって流れているのが妙な感じです。

ちなみに、ここもアニメ「けいおん!」に登場した場所です。制作したのが京都アニメーションなので、京都ロケが多いみたい。

南禅寺から哲学の道を通って銀閣寺(慈照寺)へ。みやげ物屋が並ぶ参道を上ると入口脇に自転車を停めることができます。

金閣寺とちがって銀閣寺は渋い! 写真左は順路に従って高いところまで上ってみた様子。庭園を見る角度によって趣が異なります。

順路の先を歩いている係の人が細い棒で立ち木の枝を突いてます。なにをしているのかと思ったら「クモの巣を払ってるんですか?」「ええ、放っておくと大変なことになるので」。

午前8時に出町柳を出発して午後1時に銀閣寺を出て、今出川通の「カフェ進々堂」でランチ。食事メニューはカレーかサンドイッチ。ふたりとも「特製カレー&パンセット」を頼みました。おいしかった!

今日の行程はざっと20km、5時間のサイクリングでした。滞在時間がいちばん長かったのは二条城。長男は途中でギブアップするかと思ったら、最後まで黙って歩いてました。すこしは運動になったかな。

その後、夕方までは別行動。夕食は、百万遍の北、「田中里の前」交差点の北東にある「中国料理 華祥」で。ちょっとお洒落なカウンター席になっていて、水餃子と酸辣湯、豚肉の香料炒めに、炒飯大盛りで満腹になりました。このあたりは飲食店以外にコンビニ、スーパー、酒屋、百円ショップ、なんとゲーセンまであって、意外と便利。服や靴を買いたいときは(自転車で)三条あたりまで行けばいい。狭い裏道が多く、ごちゃごちゃした印象の強い京都ですが、慣れれば住みやすい土地のようです。

2日目の終わりは鴨川で花火をしました。これも久しぶり。

3日目は、長男は1限から講義があるし、わたしも昼前に京都を発つ予定なので、帰る途中、ひとりで東福寺に寄ることにしました。荷物は東福寺駅のロッカーに預けるつもりだったのですが、京阪の駅構内にしかなくて断念。がんばって歩きました。東福寺駅東側の道を南へ500mほど歩き、小さな川を渡った先の角を左折して直進するとお寺の敷地に入ります。そこまで10分ほど。

東福寺の三門も大きい! 南禅寺の三門と似ているけれど、柵で囲われていて通り抜けることも近づくこともできません。今度京都に来たときには知恩院の三門も見てみなくちゃ!

帰路も、JR京都から米原、大垣で乗り換えつつ名古屋まで戻りました。たまには、のんびり各駅停車の旅もよいものです。

大阪に住んでいた頃は阪急沿線だったので、京都といえば四条河原町でしたし、あとは学校から出かけた観光ルート。しかし今回、京都の違った面を垣間みることができて楽しかった。京都に宿泊所(笑)があるうちにまた遊びに行きます!(次回は10月の予定)