走ればシアワセ

これまでローバーのミニ、アルファロメオ155と164を乗り継いできましたが、その後、食指の動くクルマがなくて、フォルクスワーゲンのベントを足にしています。ベントはゴルフの兄弟車。ゴルフのうしろにトランクをつけたセダンです。面白みには欠けますが、よくできた実用車で、トラブルは皆無です。(きちんと整備してあれば、ですが)

わたしの、クルマに対する無関心に風穴を開けたのはロータス・エリーゼ 111Sでした。

久しぶりに乗ったエリーゼは最高にFUNでした。ドアを開け、低いシートに腰を落とし込み、キーを挿し、イグニッションを1段ひねり、リモコンでアラームを解除します。セルを回すとボォーっと低いエギゾーストが響きます。クラッチを踏み、アルミ削りだしのシフトノブを1速に入れ、アクセルをボン、ボンと煽ってつなぐと、フォーンっと急激に加速していきます。すると、心の奥底からじわっとうれしくなってくるのです。

ボディが軽いから加速がいい。アクセルに軽く力を入れるだけで、ぐっと前に出る。幌は外してオープンにしてあるから排気音もよく聞こえる。音もいいし、レスポンスもいいし、かっこいい。もう言うことありません。「このままどこかへ走りに行こーかな」。(笑)

クルマをドライブするときは手ごたえ(レスポンス)を楽しみたい。ドライバーの意思にストレートに応えてくれるクルマは可愛い。そんな、クルマを走らせる楽しさの原点に近いところにエリーゼがいるのだと思います。

走るためだけにあるクルマ。じつに潔いではありませんか。クーラーなどありませんから、信号待ちで真夏の太陽にじりじりと焼かれるのは楽しくありませんが、走ってさえいれば幸せになれます。その点、バイクに似ているかもしれません。

最近、いろんなクルマに乗る機会があるので、いくつかご紹介します。

BMW M3(6MT)
2代目のM3の最終モデルです。3リッター直列6気筒DOHCエンジンは285ps。エンジンは快調で、3,000rpmも回せば市街地では十分。踏めば踏んだだけパワーが出て来る。操作感、ペダル配置、性能などすべてが優等生のスポーツクーペです。

公道をスマートに走り抜ける道具が欲しい方に。

ミニクーパー(5MT)
BMW製のニュー・ミニです。先代のイメージを踏襲したデザインは愛嬌があります。インテリアはとってもポップ。女の子の部屋のイメージに近いかもしれません。運転席に座るとシートの固さと着座位置が高さが気になります。その割に前方の視界が狭い。

クラッチをつないで走り始めるとすべてがスムーズ。ボディサイズのわりにがっしりとした乗り心地。シフト操作も、加速も、ハンドリングも素直で扱いやすい。思ったよりよく走ります。これはイギリス車ではなく、ドイツ車なのだと再認識しました。

ダッシュボードのセンターメーターが目立ちますが、ウィンカーインジケータが左右共通で1個しかないことや、ウィンドウスイッチがセンターコンソールに並べてあったりと、先代ミニを偲ばせる遊び心もあります。

基本的に、女の子に乗ってほしいクルマですが、先代ミニに(トラブルが怖くて)乗れなかった人が、安心して乗れる「ミニ」としてもよいと思います。

プジョー106 S16(5MT)
もっともコンパクトなプジョー。元気によく走ります。ペダル配置が全体に右寄りになっているので、最初にペダル位置を確かめておく必要があります。高速道路でスピードを上げても、わたしのベントよりスムーズに走るのでショックでした。(苦笑)

このクルマは「やんちゃ坊主」のためにあります。

アルファロメオ156TS(5MT)
先代155TSのような癖もなく、乗りやすいクルマ。イタリアン・ファミリーカーに好適ではないでしょうか。
アルファロメオ147 GTA(6MT)

コンパクトなハッチバックですが、走らせて見ると、意外に重厚感があります。ちょっと足回りが固いけれど、アルファロメオとしては全体によく躾られている感じ。トルクフルだから坂道発進もラクチン。どこからでも踏めば加速する。アルファロメオ156 2.5 V6も速いと思ったけれど、GTAはそれ以上。踏むのが怖くなるくらい。このエンジンは3,000kmくらい走るともっとよくなるらしい。音量は控えめながら、排気音も勇ましい。

かっこよくて速いアルファが欲しい人にお薦め。セダンやワゴンが欲しい人には156 GTAがあります。

AMG E55 (AT)
Eクラスのセダンです。AMGというとスポーティなイメージがありますが、実際はジェントルで洗練されています。尖ったところがなく、誰にでも運転しやすく、室内はひたすら静かで快適。「高級車」のイメージと安らぎを手に入れたい方へ。

東京ではAT派でしたが、名古屋ではMT派に逆戻りです。

2003/09/12