PLAFIT EXCEL組立ガイド4 〜 調整編
第4回は「調整編」.これが最終回です.

前回までで完成したシャーシの調整を行います.実際に走らせる上で大事な作業です.

▼ 車高調整
シャーシを車検板に載せます.
これは春日井のHOT STAGEで分けてもらったものですが,1.2mm厚のプラ板を細長く切ったものを前後に敷きます.最低地上高はサーキットによってちがいます.春日井は1.2mmですが,世田谷は1mmなので,1mm厚のアルミ板を敷くとよいでしょう.
そして,前後のアクスルブラケットの固定ネジを2本ずつ緩めます.すると1.2mmのプラ板に乗った状態で4輪が自由に上下するはず.前後とも接地するようにして,リアから締めていきます.いきなり強く締めずに最初は軽く締めていきます.
フロントも軽く締めたら,プラ板を一旦抜いて,シャーシを車検板ごと目線の高さまで持ち上げて,4輪がきちんと接地しているかどうかチェックします.フロントが片輪だけ浮いていたりしませんか?
正しく接地していたらフロントのガイド部分を指で押さえてみてください.リアタイヤが浮くはずです.5mmくらい浮くのが正常だそうです.
今度は真後ろから見ながらガイドをゆっくりと押さえてみます.リアタイヤが両輪同時に「浮き始め」るでしょうか.どちらか片方が先に上がるようであれば,車高調整が狂っているか,シャーシがねじれています.(後者の場合,分解して組み直したほうがいいです)
車高調整したばかりなのに片輪が先に上がる場合,フロントアクスルブラケットの固定ネジを締めるときにブラケットが回ってしまっていることがあります.
スプリングワッシャをはさんであると,ネジで締め付けたときにワッシャが下の部品を右向きに回そうとします.だから右前輪が浮くことがあるのです.実際わたしもこの現象に悩まされることが多いので,スプリングワッシャをやめて平ワッシャを使うことが増えています.ただし,スプリングワッシャよりもネジが緩みやすいのでこまめに増し締めを行う必要があります.
あるいは,スプリングワッシャのままでもシャーシとタイヤを上手に押さえてネジを締めればうまくいくこともあります.自分のやりやすい方法でやってみてください.
最後に前後アクスルブラケットのネジをしっかりと締めておきます.
▼ ギア噛み合わせ調整
車高調整が済んだらモーターのピニオンギアとスパーギアの噛み合わせをします.これが初心者にはむずかしい.「紙一枚分,ギアの間を開ける」とよいそうですが,そんなのわかりません.以下にわたしが試している方法を書きます.
まずピニオンギアをスパーギアに目一杯押し付けて,モーター固定ネジを軽く締めてみてください.そして,右手でタイヤを軽〜く持って1mmくらい前後にタイヤを回そうとしてみます.そう,タイヤのガタを調べる気持ちで.
しかし,噛み合わせがきついのでタイヤを動かそうにも重くて動きにくいはずです.つぎに,ピニオンギアをスパーギアから外れる一歩手前まで離して仮止めしてみてください.そして,ガタを調べるとどうでしょうか.ピニオンギアとスパーギアが当たるまでの間隔が広いのがわかるでしょう.それだけ隙間が大きいのです.
噛み合わせがきついとスピードが出ませんし,噛み合わせが浅すぎると走らせたときにギュイ〜ンと大きな音がします.どちらもよくありません.ベストポイントはその中間にあります.(なんだ,それ?)
前項のアクスルブラケット同様,モーター位置を固定するネジを締めると,スプリングワッシャがモーターをスパーギアから離そうとします.それを計算に入れて位置決めをしてください.

▼ ボディマウント後のチェックポイント
ボディをシャーシにマウントする際に,前後のホイールベースとトレッドを調整しなければなりません.ホイールベースはフロントシャーシを前後に動かし,トレッドはシャフトのスペーサ−で調整します.
ガイドはその後端がフロントシャーシから1cmくらい出ているのが標準だそうです.このGT40は問題ありませんが,ボディによってはガイドがボディに当たることがあります.そのときはボディを削ります.
タイヤはボディから飛び出さないように調整します.トレッドを広く取ったほうが自分は走りやすいのですが,隣接コースを走る他車に当たって迷惑だからです.
まうしろから見るとこんな感じ.ギリギリまでトレッドを稼ぎましょう.ボディを改造してオーバーフェンダー化する人もいます.
▼ スロットカーとタイヤの保管方法
完成したスロットカーを保管する場合「リアタイヤを接地させたままにしない」よう注意が必要です.たとえばテーブルの上にそのまま長期間置いておくとリアタイヤが凹んで(接地している部分だけ平らになって)使えなくなってしまいます.ですから,平らに置く場合は(わたしは)1cm厚のウレタンゴムを切ったものの上に置くようにしています.
持ち運ぶときは,このように立てて並べても構いません.

余談ですが,上から2台が長男,つぎの2台が次男,あとのラビットカー2台も子供たちが使うでしょう.これくらいあるといろんなボディを試していけるので楽しいのですが,一度にたくさん走らせるとその後のメンテナンスが大変です.どうしてもコースアウトしてダメージを受けるので,下手すると何台も分解,組み直しになります.おかげさまでたいへん練習になります.(苦笑)

余ったタイヤの扱いも同様に注意が必要です.フイルムケースに入れておくと凹んだりしませんし,整理もできるので便利です.タイヤは大事にしましょう.
▼ おまけ
モーターのリード線がシャフトやタイヤに当たると大きなパワーロス.Tバーにウレタンゴム片を接着して,そこにリード線をセロテープで仮止めする方法を教えてもらいました.
また,リード線を細い棒に巻いてカールコード状にすることもありますし,フロントシャフトに当たる場合はフロントアクスルブラケットの下側の隙間を通すこともできます.
シャーシは組んだけれどタイヤがまだ用意できていない場合,シャフトが抜けないように余っているスパーギアを留めておくとよいでしょう.

勢いよくコースアウトするとボディの破損に目を奪われがちですがシャーシも歪みます.とくに床に落ちたときは車検板に載せてみて「4輪接地」をチェックし,シャーシ裏面を見てフロントシャーシやガイドプレートが歪んでいないかどうか見てください.リアタイヤにもゴミがついているでしょうからタイヤクリーニングも必要です.

もしも左右のホイールベースが狂っていたらシャフトを支えている部品が曲がっています.リアアクスルブラケットを外して,メインシャーシ後端の立ち上がり部分の直角を調べたり,アクスルブラケット自体の歪みも調べます.わたしはどちらも経験があります.当然,フロントアクスルブラケットやフロントシャーシが原因の場合もあります.左右のホイールベースが狂っている状態では良いタイムは決して出ません.

シャフトが曲がることはまずありませんが,ホイールは強く打つと変形することもあります.シャーシを構成するメタル部品は意外に簡単に曲がります.飛んで床に落ちなくてもセッティングはすこしずつ狂ってきます.ニッケル製パーツはメタルよりは丈夫ですが,それでも曲がります.曲げたことがあります.(自慢にならない)

以上,駆け足ですがPLAFIT EXCELの組み方を説明してきました.組立順序にはわたしのアレンジも入っています.拙い説明で恐縮ですが,お役に立てれば幸いです.

AUGUST 2001