増殖するクルマたち
シャーシはおなじでも,ボディの形状や大きさによって走行性能が変わってくるということを最初は信じられませんでした.でも,実際にコーナーリングが安定しているクルマとそうでないクルマがあります.

大雑把にいえばボディ幅が広くて車高の低いクルマが運転しやすい.ワイドトレッド+ワイド(リア)タイヤはコーナーでグリップが向上し安定します.また,ボディ両脇にサイドウェイト(おもり)を載せれば操縦性が良くなります.ボディによる違いだけでなく,モーターにも3種類あります.入門者向きのラビット,中級者向きのフォックス,より高回転型のチータ.最近,チータはモデルチェンジがあり,フォックスも変わるそうです.

つまり,スロットカーの作り方のパターンはほとんど無限にあり,ちょっとした改造やボディ塗装,デカールなどに凝ればオリジナリティを出すこともできます.模型工作好きにはそれがうれしくて愛車がじわじわと増えてきます.

手前3台が現在のわたしのマシンで,向かって左からFORD GT40(ラビット),Castrol NSX(フォックス),NISSAN R390(新チータ).奥の2台が子供たちのマシンで,向かって左が長男の自作マシンF40,右が次男用 avex NSXです.2台ともフォックスを積んでいますが,本人が望めばラビットに戻しています.

速いモーターに変えれば速くなるだろうと,わたしも当然のように考えていましたが,3種類のモーターを試してみて「どんなに速いモーターでもコーナーリング速度の限界は変わらない」ということがわかりました.つまり,モーターの違いは直線の速度の違いなのです.

実際,バランスのよいラビットカーを上手に走らせれば,フォックスカーを越えるタイムだって出ますし,フォックスでチータを追い回すことも可能です.もちろん,それなりの腕が必要ですが.

一方,コースアウトしたときのこと考えるとチータよりもフォックス,フォックスよりもラビットのほうがダメージは小さい.チータで飛ぶとクルマが壊れます.打ち所が悪ければピラーがすべて折れて屋根がなくなります.だから「無理して速いモーターでクルマの寿命を縮めなくても,ラビットで練習すればいい」という考え方もできるわけです.

たしかにブレーキのタイミングなどを練習するには,ゆっくり走るラビットのほうがタイミングが取りやすい.あまり速いと最初はついていけません.慣れてくれば速いモーターでも試してみればいいでしょう.

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建前は以上のとおりですが本音はちょっと違います.ラビットは少々かったるく,フォックスくらいのスピードがあったほうが走らせていて楽しい.チータにうまく乗れれば気分は最高ですが,ラップタイムはまだフォックスと大差ありません.

最初のうちは限られたシャーシでボディ,タイヤ,モーターをとっかえひっかえして試行錯誤してきましたが,マシンの台数が増えてきて,ようやくモーター種別ごとに落ち着いてきました.そうしてはじめてモーターやボディの特性や相性が見えてきたような気がします.

基本的にフォックスが好きなのですが,ラビットでも仲間といっしょに走れば楽しめます.